まだ「キムチ熱」がひかない・・・美味しいキムチをいただいてひいおばあちゃんのことを思い出す。わたしが17才のときに亡くなったから色々と覚えているし、母やおばあちゃんから話しをよく聞くのでかなり鮮明。ひいおばあちゃんは昔にはめずらしく姉さん女房で樽桶職人の無口な夫を支え、家をしっかり守っていた。奥ゆかしいという雰囲気はなく、けっこうビシバシで、わたしは座る姿勢が悪いと背中をバシっと叩かれたり、前髪がちょっとでも目にかかるようなら「切り!!」と言われたり、その厳しさは母も辟易していたそう。とにかく何でもキッチリしっかりしていた。毎朝着物を着て髪は少しも乱れずにオールバックで結っていた。床は米ぬかで毎日磨く。ガラスは濡れた新聞紙できゅきゅっと拭く。庭もいつもきれい。その庭に漬物小屋があって大きな樽に(もちろん樽はひいじいちゃん作・・・多分小屋もそう・・・)ぬか漬けが何種類も漬かっていた。その漬物が本当においしかった。今思うと、普通の職人の妻が庭に小屋があって、大きな樽に何個も漬物を漬けるということがどんなことか?と、もう少し長生き(じゅうぶん長寿だったのだが)してもらって色々聞きたかったな~と思う。美味しいキムチとひいばあちゃんの漬物が味はまるで違うが心がとっても似ていると思った。↑晩年のひいじいちゃん作の桶。野菜は父作。去年の秋の写真。